家具のまち・大川のはじまり
福岡県・大川市の家具づくりは、江戸時代の舟大工の技術にルーツを持ちます。
筑後川と有明海に面したこの地域には全国から良質な木材が集まり、
船づくりで培われた木工技術が、やがて建具や家具づくりへと発展していきました。
明治〜大正期には建具職人が家具製作へと参入し、
昭和前期には婚礼家具の一大産地として急成長。
全国から多くの仕入れ業者が集まる、日本有数の家具産地としての地位を確立しました。
価格競争の波と産地の岐路
昭和後期〜平成初期、住宅の洋式化や核家族化による家具の小型化、
そして「婚礼家具離れ」によって、家具の需要構造が大きく変化します。
さらに平成中期〜後期には、ニトリやイケアといった大手流通の台頭、
ショッピングモールでの低価格販売の普及により、家具業界は一気に価格競争の時代へ。
在庫を持たない小売スタイルやネット通販の拡大も進み、
多くの家具産地がその変化に対応しきれず、衰退を余儀なくされました。
大川も同じように岐路に立たされましたが、ここからの対応こそが、産地としての真の強みを示す転機となったのです。
「しくみのまち」への進化
大川が環境変化に対応できた理由は、
もともと地域に根付いていた「分業と連携」のしくみにあります。
設計・製造・塗装・検品・物流といった各工程を
専門に担う事業者が地域内に点在し、横のつながりが強固だった大川では、
一社単独では難しい“多品種・小ロット・短納期”のニーズにも柔軟に対応できました。
家具づくりの職人性を守りながらも、
サプライチェーンとしての最適化を同時に実現できたことで、
大川は「職人のまち」から「家具のしくみを持つまち」へと進化を遂げたのです。
KAGUAROO+がつなぐ産地の強み
この“しくみのまち”大川のネットワークを、
もっとわかりやすく、使いやすくしたのが KAGUAROO+(カグアループラス) です。
私たちは、商品企画から注文、配送・設置・引取処分までを
一気通貫でサポートし、家具選びの「買いにくさ」を解決します。
オンラインでも“実店舗のように安心できる”体験を実現できるのは、
この大川の進化したしくみがあるからこそ。
逆境を乗り越えてきた家具のまち・大川の進化が、
あなたの家具選びをもっと自由に、快適にしてくれます。